肉屋の揚げ物って何で美味しいの?
いらっしゃいませ。
今回は肉屋の惣菜が美味いワケを語っていこうと思います。
あそこの肉屋はコロッケが美味いとか、ミンチカツが絶品!みたいな話って聞いたことあると思います。
なんなら既にお気に入りの肉屋の惣菜をずっとリピートしてますよ、って方もいらっしゃると思います。
そんな何かと話題にありがちな肉屋の惣菜について、何で美味い美味いと言われるのか、その理由を二つの大きな根拠からお話しします。
美味しさの秘訣は「油」と「端肉」
それじゃあ前置きは短めに、まずその大きな二つの根拠が何なのかについて最初に言っておくとそれは、脂と端材です。
もちろんこれだけじゃよくわからないと思うので、ちゃんと説明しますね。
ちなみに言い忘れてましたが、今回は肉屋の惣菜の代名詞でもあるコロッケとミンチカツにしぼってお話しさせていただきます。
ラードとヘットの有効活用
じゃあ、まずは油ですね。
揚げ物をするときに必須の油ですが、肉屋で使用される脂は動物性の油であることが多いです。
動物性の油?何それ?と思われるかもですが、動物性の油というのはその名の通り、牛や豚の脂をとかして作られた脂のことです。
俗に言うヘットとラードですね。
牛脂がヘット、豚の脂がラードです。
この動物性油であるヘットやラードを揚げ物の油として使うことで、植物性油で揚げた時よりも味が濃くなるというのが、肉屋の揚げ物は旨いと言われる所以です。
ヘットやラードで揚げると、実際に白絞油(しらしめゆ)などの植物性油で揚げた時と比べると、カラッと揚がりやすく、風味も一味違ったものになります。
一方でコストが高くなるのと、ラードで揚げたときなんかは、人によってはべたッとするという印象を持たれることもありますね。
ただ、そのデメリットを差し引いても動物性油で揚げたときのコロッケやミンチカツは実際風味があって美味しいんです。
じゃあ何で、肉屋はラードやヘットを使って揚げ物をするのかと言うと、それは僕がYouTubeにアップしている動画を見てもらえると納得してもらえると思うんですが、
肉屋は毎日大量の肉を切る過程で大量の脂が出るからです。
その脂を有効活用するためにも、ラードやヘットを使って揚げ物をしてるってわけですね。
動画のコメントで削った脂はどうするんですか?という質問をたくさんいただきますが、多くの肉屋で揚げ物に使用してます、というのが答えになります。
それを捨てるなんて、とんでもない!の精神です。
削った部分も美味しく使う、この精神もあって肉屋の揚げ物油は一味違うものになっているというわけです。
端肉が美味い
はい、それじゃあ次に、肉屋の惣菜が美味しい理由その2。
それは端材っていう風に冒頭で言いました。
端材っていうのは、肉を切る時にでる、端っこの肉ですね。
その端っこの肉をふんだんに使用しているからこそ、コロッケやミンチカツが美味しくなっています。
肉屋をしてると、さっきの脂と同じで、細かい端肉が作業の過程で大量にでます。
ステーキやすき焼き肉には出来ないし、小間切れにするにしても小さすぎて切りづらい。そんな肉たちです。
肉屋でないなら、仕入れの段階で端肉がでるような商品を仕入れないので、端材は発生しようがないんですが、大きな塊肉をカットすると、この橋肉はどうしてもでるんです。
そういう肉はミンチ肉になるんじゃないの?と思われるかもですが、日によってはミンチ肉しても有り余る量が発生します。
で、これもちゃんと商品化しようってことで、コロッケやミンチカツに転化されるんですね。
たとえ端材と言えど、ロースなどの高価な部位の端材がはいることも珍しくないですし、切りたてで鮮度もいいので旨味は抜群です。
特にこの鮮度という面では、肉屋の右に出るものはいないでしょう。
実際のところ、肉屋の惣菜は旨いと言われる大部分が、この鮮度の良さが占めていると僕は思っています。
どんな食品でも、鮮度は大事ですからね。それは惣菜に使用される肉でも一緒です。
こんな感じで、大きく二つの理由、脂と端材の利用という面で美味しいと言われる精肉店の惣菜ですが、じゃあうちの店ではどうしてるか、というと、
やはり例に漏れず惣菜に有効活用しています。
ただ、うちの場合はコロッケとミンチカツだけじゃなくて、ハンバーグにもそれらを使用しています。
肉屋によって、使用している惣菜は様々ですが、どのお店も惣菜制作には余念がないはずです。
最近の肉屋はとにかく惣菜制作に力を入れているところが多いです。
ローストビーフや焼豚、ホルモン煮込みなどなど、新鮮な肉を使った肉屋の惣菜は、食卓を彩る一品の中でもその地位をかなり向上してきたように感じています。
肉屋にとっての肉惣菜は必要不可欠な存在ですね。
当ショップでも商品ページで、ローストビーフ、ハンバーグ、角煮を販売しているので良ければご覧ください。
今後も、喜んでいただける商品を開発していきます。
では今回はこのへんで失礼します。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではではまたのお越しを。
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