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交雑牛って本当に美味しいの?肉のプロが本音で話します

交雑牛って本当に美味しいの?

いらっしゃいませ。

今回は、一時期YouTube界隈で話題になった交雑牛について話そうと思います。

交雑牛ってインターネットをメインに、ここ数年でかなり知名度があがりましたよね。

そこで、この交雑牛を肉のプロの目線から、どんなものなのか、本当に美味しいのかといった内容で順を追って解説します。


まず交雑牛って何ぞやってところからいきましょう。

→今回のブログ記事を動画でご覧になる方はコチラ!

 

交雑牛とは?



知ってる人は、おさらいだと思って聞いてやって下さい。

交雑牛って言うのは、その字面から受ける印象の通り、牛の品種が交わった牛のことです。

品種っていうと、黒毛和種とかホルスタイン種、ジャージー種、褐毛和種(あかげわしゅ)などのことですね。

他にも牛の品種って色々あるんですが、交雑牛として市場に出回るのはほぼ、最初に言った黒毛和種とホルスタイン種を掛け合わせたものです。

ごくごくたまーに黒毛和種と赤毛和種や黒毛和種とジャージー種などもあるようですが、僕はまだ見かけたことはないです。

ちなみに日本の和牛4品種、黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種の中で掛け合わせたものは、和牛間交雑と言って、交雑牛ではあるんですが、表示上は和牛とされるようです。

ただ、この和牛間交雑て言うのもこれまで見かけたことはありません。

「肉屋のくせに一つの組み合わせしか見たことないの?」と思われそうですが、その通りです。

ジャージー種と黒毛和種を掛けわせたジャー黒なる肉を、聞いたことがある程度で、交雑牛として世に出回るのは黒毛和種とホルスタイン種の掛け合わせがほぼ全てなんです。

それじゃあなんで黒毛和種とホルスタイン種を掛け合わせたものばかりになるくらい、重宝されているのかと言うと。

この掛け合わせは美味しいお肉を生産するうえで、とてもメリットが大きいからです。

例えば体が大きくなりやすいだったり、病気にかからづらくなったり、あと黒毛和種の最大の特徴である霜降りが入りやすくなったりですね。

病気にかかりづらくなるのは、牛を育てる上で病死などのリスク軽減になりますし、、黒毛和種の霜降りが入りやすくなる特徴と、ホルスタイン種の体が大きくなりやすくなる特徴を受け継ぐので良いお肉がたくさんとれるってことになります。いいとこどりですね!

これだけメリットがあるにもかかわらず、生産コストも黒毛和種に比べるとかなり低いんです。

肉の生産コストって、その多くを占めるのが子牛の価格になるんですが、黒毛和種と比べて、子牛価格が半分以下になる場合もあります。

ここまで聞くと

「良いとこしかないじゃん!まるでサイヤ人と人間のハーフ!肉は全部交雑牛で良くない?」

と思われるかもしれません

ただ良いことばかりじゃなく、黒毛和種に及ばないところもあります。

 

交雑牛の味はどうなの?



それじゃあ、ここからは、交雑牛って肉の品種として確かに優秀だけど、じゃあ実際のところどうなの?って話をします。

これは結論から言うと、品物を選べば間違いなく美味しいけど、黒毛和牛には一歩およばずです。

味に関しては好みがあるので、人によって意見が違うのは分かりますが、僕個人の意見を言うなら肉の旨味という点では黒毛和牛はやっぱり優れています。

交雑牛は黒毛和牛の血をひいているので、霜降りが入りやすくなりますが、黒毛和牛の独特の和牛香には一歩及ばずでしょう。

それでも交雑牛が市場に数多く出回っているのは、そのコストパフォーマンスの良さからだと僕は思ってます。

さきほど言いましたが、交雑牛は子牛価格が黒毛和牛と比べて低いので、必然的に販売価格も下がります。

肉に限らずなんですが、商品の満足度って価格とだれだけ釣り合いがとれてるかだと思うんですよ

修行時代の教えでもあるんですが、値段相応の美味しさであることが重要で、高級なら良いというものでは無いと考えてます。

交雑牛なら比較的にリーズナブルに、それ相応か期待よりもちょっと上の美味しさを、黒毛和牛なら価格は高くても、とにかくそれに見合った高い満足度を提供すべきだというのが持論です。

僕の理念的な話題になり話はそれましたが、とにかく交雑牛は味という面では黒毛和牛には一歩及ばずとも、価格を考慮すれば満足度の高いお肉と言えます。

今回は交雑牛について話させていただきました。

色々言いましたが、うちの店頭でも主力として扱っているこのお肉、味と比較的リーズナブルな価格に釣り合いの取れた素晴らしい肉だと思います。

この記事を通して少しでも交雑牛の理解を深めていただけたら幸いです。

それでは今回はこのへんで失礼します。

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