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レアハンバーグについて思うこと

いらっしゃいませ。

今日はレアハンバーグについてお話しします。

SNSでお肉の生食を目にする機会が増えてきた昨今、レアハンバーグも見かけることが少なくありません。

そこでSNSのコメントを覗くと必ずと言って良いほど、書き込まれているのが

「レアのハンバーグって危なくないの?」の言葉

ハンバーグと言えば、中までしっかり火を通して食べるのが当たり前ですが、レアハンバーグの浸透とともに、一部の人の間ではその常識もゆらぎつつあります。

はい、それじゃあ内容に入っていきましょう!

レアハンバーグについてお話した動画はコチラをクリック!

最後に改めて僕の考えを述べようと思うんですが、

決まり的には、レアハンバーグが大丈夫なのかどうか?アウトなのかセーフなのか?

これを最初に言っておくと、基本的にはアウト、ただし場合によってはOKになる場合がある。です。

めちゃくちゃ濁した言い方でスッキリしないかもですが、現状はこんな感じなんです。

それじゃあ結論を最初に持ってきたところで、まずレアハンバーグって何?というところなんですが、

レアハンバーグはその名の通り、中が赤い状態で提供されるハンバーグのことです。

言い換えると、生焼けのハンバーグです。

レアステーキの名前にちなんで、レアハンバーグと呼ばれるようですね。

一般的に市販されている、焼かれる前の状態のハンバーグである「生ハンバーグ」と混同されやすいのでそこだけご注意です。

それで、このレアハンバーグさっき基本的にはアウトと言いました。

そもそもアウトってどういう意味でアウトなのか。これは法律的にアウト、ではなく、1人の肉屋として見た時に安全面的にアウトと言うことになります。

なんでこんな言い方をするのかも、順をおってお話しさせていただきますね。

まず最初に、声を大にして言いたいことは、レアハンバーグを食べると体調を崩す恐れがあるということです。

そんなの当たり前でしょ、と言う方がほとんどだと思いますが、レアハンバーグが浸透してきた今、あらためて言わせていただきます。

ハンバーグを食べる時はしっかり中心まで火を通して食べましょう!

はい、一番大事なことを言わせてもらったので、じゃあなんでレアハンバーグは危ないのかについて説明します。

この原因はハンバーグを作る工程にあって、

体調不良をきたす菌が、「レア」の部分、中心の赤い部分に混ざる可能性があるからです。

ハンバーグを作る時っていうのはほとんどの場合でミンチ肉を使用しますよね。

そのミンチ肉は、小さくカットしたお肉をミートチョッパーという機械に投入して作成します。

お店によって違いますが、だいたい3〜4cm四方にカットした肉を機械に投入するわけですが、その機械の中で、菌が付着している可能性のある肉の表面と、菌のいない肉の中心部が混ぜこぜに撹拌されます。

そして最後に小さな穴を通ってミンチ肉がでてきます。

その結果、機械からでてくるミンチ肉は、たとえミンチ肉の中心であろうとも菌が付いている可能性がある、ということです。

さらに、ハンバーグをこねる工程でも肉の表面だった部分は内部までまざっていくので、ハンバーグの中心に菌が潜んでいるかもしれないということになります。

なので、ハンバーグをレア、中心が赤い状態で食べるのはリスクがあるんです。

ここまで言うとなんだかハンバーグを食べるのが怖くなってくるかもですが、ちゃんと中心まで火を通せばまったく問題ないので、ご安心ください。

ハンバーグに限らず、どんな食材でも要加熱の食べ物は中心まで火を通すのが普通なので、それと全く一緒の話ですね。

はい、レアハンバーグがリスクのある理由についてはお話しさせていただきましたが、じゃあ何で現にレアハンバーグという商品が存在しているのか、についてお話しします。

これは、2つのパターンがあります。

一つは、ある条件を満たした上で提供されている場合。

そして2つ目にグレーゾーンと知ってか、知らずにか提供しているパターンです。

言い忘れましたが、ハンバーグを買ってきて家で食べる場合、レアハンバーグという商品は存在しません。

ですので、買って来たハンバーグをレアで食べるのは絶対にやめてください。

ここからは、飲食店で提供されるレアハンバーグについての話になります。

まず一つ目の、ある条件を満たした上で、という場合ですが。

これは、レアハンバーグと一緒に、焼くための卓上コンロや焼き石がついてくる場合です。

地域毎に保健所の見解も違うので、これなら必ずOKということでも無いんですが、ハンバーグのレアな部分をお客さん自身で、もしくは店員さんが最終調理するなら生焼けのハンバーグを提供できる場合があります。

これって要するに焼肉店と同じ考えなんです。

中心部まで加熱してお召し上がりください、という言葉がセットでついてくるこの提供方法。

もはやレアハンバーグという言い方はふさわしくないかもしれません。

あくまで要加熱の肉を提供している時点で、それは通常のハンバーグですね。

レアで食べることは想定されていないというのが、お店側の主張でしょう。

そして2つ目、知ってか、知らずにかレアハンバーグを提供しているパターン。

これについてはいわゆるグレーゾーンというものになっています。

グレーゾーンと言うと、法的な話になってきますが、そもそも、レアハンバーグって違法なんですか?ということですよね。

結論から言うと、グレーゾーンの名の通り、正直うやむやになってるのが現状です。

厚生労働省のページには、ひき肉製品は中心部まで焼いて食べようと書いてあるだけで、具体的な規定や罰則については該当する説明が見当たりません。

小難しい話をしますが、ハンバーグは食品衛生法上、食肉加工品ですが、食肉として扱われます。

つまりステーキ肉とかと同じ分類なので、その程度の注意書きにとどまってるのかなと考えてます。

一般的なステーキ肉とかだと、中心がピンクで提供されるのは普通ですからね。

ただ、やっぱりさっきから言ってるように中心部まで菌が入るリスクを考えると、同じ分類にとどめておくのは疑問が残るところです。

余談ですが、市販されてるようなボイルするだけの中心まで加熱済みのハンバーグは、ハムやベーコンなんかと同じ「食肉製品」になるので、別の規定が適用されます。

話を戻して、なんでこんなに、あやふやな状態なのか、ですが。

ハンバーグはよく焼いて食べるのが暗黙の了解で、わざわざ個別に規定しなくても分かるよね。とされてるのかもしれません。

お肉に限らず食品関係のグレーゾーンなところって、何か起こる前じゃなくて何か起こってから、行政処分されるっていうパターンが多いです。

それでは、食べる側の安全面的にも困るので、このレアハンバーグについては、グレーにとどめておかずに、もう少し明確に決めてほしいところですね。

はい、それじゃあこのレアハンバーグ、色々言いましたが、商品として世に存在する以上、目にしたら興味本位で食べたくなるのも分かります。

ただ、いち肉屋としては避けてほしいなというのが本音であり、今回の動画での僕の結論になります。

これまでレアハンバーグの食中毒で最悪のケースになった例は聞きませんが、この先も無いということではありませんし、体調不良をきたした、という例は、よく見かけます。

特に小さいお子さんや、高齢の方、体調の悪い方にとってはかなりリスクが高いです。

食べ物の菌っていうのは 抵抗力が弱いと 簡単に体に影響を与えますからね。

以前お肉の生食について動画をアップしたときにも同じことを言いましたが、すごく大事なことなので何度でも言います。

昨今のSNSや動画メディア全盛期。生の肉やレアのハンバーグを食べている様子をよく見かけます。

が、それに流されずに、それ大丈夫なの?と疑問を持つようにしてください。

僕が一番怖いのは、そういう情報を受けて、見様見真似で買ってきたお肉を生で食べたり、レアハンバーグにして食べてしまうことです。

ハンバーグは中心までしっかり火を通して食べないとダメ、なんていうのは少し前までなら当たり前のことでした。

ただ、今回の話の冒頭でも言った通り、その常識も変わってきてるのかなと、最近のSNSなんかを見てると思うんですよね。

口うるさく、かたくるしい肉屋だなと捉えられるかもですが、最後にもう一度言わしていただきます。

肉の生食、レアハンバーグはリスクがあります。と。

何かあってからじゃなくて、何か起こる前の意識づけを持ってもらえたら幸いです。

それでは、今回はこのへんで失礼させていただきます。

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